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いつか風化するのならせめてここで ―昴流― 日の差さない天井と壁の交わる所で、何かが動いた 目を凝らしてみると、それはヤモリ こんな小さな命に身構えてしまうなんて 昴流は、すっかり脆弱になってしまった自分に苦笑する 近寄ると動きを止め まるで壁の染みにでもなったかのよう 桜と椿と木犀と、そして百日紅までもが咲き誇る桜塚護の家を おまえが守っていると言うのか? そっと手を伸ばすと、それは驚くような速さで逃げてしまった
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