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『すき。だからすき』 『東京BABYLON』 『X』 『ガンダム00』 等のよろず二次創作倉庫です。

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君の住む星

00
ロックオン 23話





 初めて宇宙から地球を眺めたのは、家族で行った最後の旅行だった。

 リニアトレインの中で俺はシートベルトを外し、何度も宙返りをして見せた。エイミーもライルも大はしゃぎで真似をして、母さんは危ないと怒り、父さんは笑った。

 軌道ステーションから見た地球は、光り輝くブルーとグリーンのマーブルに、少しだけブラウンを落としたような模様をしていた。俺はその時、この球体は神様の宝物だと思った。
 なぜそう感じたのかといえば、これが大切な物だという証拠に、薄く白い雲に包まれていたからかもしれない。毎夜ベットに入る俺たちに、母さんが毛布を掛けてくれるのと一緒だ。

  「私の大切な子供たち」 と、言って。












「何やってんだろうな、俺は」

 自分達が生まれ、育ち、暮らしていた星。 
 多くの人々が笑ったり、泣いたりしながら生き、そういった日々の小さな喜びを積み重ね。

「わかってるさ、こんなことをしても、変えられないかもしれないって。
 元には戻らないって。
 それでもこれからは、
 明日は、ライルの生きる未来を―― 」

 そう望むのは、贅沢に過ぎるだろうか?




「よお、お前ら。  満足か? こんな世界で」


 いま俺の指先にある地球は、嘗ての美しさを留めたまま、青く輝いて見える。




「俺は、厭だね……」







2008.3.18

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